写真用語辞典

写真用語辞典 さ行

写真用語辞典

さ行

サイドライト
ライト位置がサイドで、レベルからミディアムのライティング。
さえ
画像の鮮明さ、きわだち方、明るさなどを包括した感覚的な画像の評価用語。
撮影距離
カメラの焦点面からピントを合わせた被写体までの距離。
撮影倍率
像の大きさの、被写体の大きさに対する割合をいう。
サバチエ効果
ハロゲン化銀感光材料に光像を作用させ(撮影または焼付け)、現像を行って、その現像の途中で均一光を作用させ、現像を続けると、画像の一部(露光の少ない部分)が反転する(明暗が反対な画像になる)現象。反転した部分と反転しない部分の境界に白線(ブリントすれば黒線)の縁どりを生ずる。これはデッサンのような効果の作画に利用される。この場合に、ソラリゼーションと呼はれることが多い。
サーモグラフィ
物体が放射する赤外線を検出し、その物体の温度分布像を記録する方法。医学診断用、産業計測用などに利用される。感熱複写法をサーモグラフィという場合もある。感熱複写の項を参照。
皿現象
手現像による感光材料の現像処理の方法。平皿(バット)に処理液を用意し、処理の順序に並べて感光材料を処理する。主に印画紙の少量現像に行われている方法である。
三脚
カメラを安定させ、カメラブレを防ぐ撮影補助器具で、伸縮自在の3本の脚で支え、雲台にカメラを取付け、保持する。
三原色
適当な割合で混合することによって、あらゆる色を生成できるような3色をいう。加法混色の3原色と減法混色の3原色とがある。加法混色では赤・緑・青、減法混色でほシアン・マゼンタ・イエロー。
残像
刺激が取除かれた後でも、しはらく感覚が消えずに残留していることを、感覚の残像という。特に視覚における残像を、視覚の残像、という。人間の視覚残像現象は0.05〜0.1秒持続し、映画やストロボスコープなどに応用されている。
撮像素子(CCD、CMOS)
レンズを通して入ってくる光を受けるセンサーのこと。撮像素子にはCCD(シーシーデイー)やCMOS(シーモズ)といったものがある。フィルムカメラのフィルムに相当するパーツ。
サムネイル
本来の画像を縮小した画像のこと。パソコンなどの画面上で、切手大程度の大きさで表示可能。たくさんの画像をスピーディに、いわゆるベタ焼きのようなものとして一覧できるなどの利点がある。
シアン
減色法3原色の1つで、赤の補色(マイナスレッド)。澄んだ青緑色。発色現像方式の通常のカラー写真では、フェノールあるいはナフトール誘導体と発色現像主薬がカブリングして生成したインドアニリン色素が用いられる。この色素は赤色域以外に緑色および青色域に吸収が広がっている。この色素は1つの極性構造である。
色域
1組の原色を混合して得られる色の範囲。
色差
2つの色の間の相違を数量的に表わしたもの。
色相
赤、黄、緑、青、紫などのように、色を特性づける属性。数量的に表わすには主波長による。
色調
色の明度と彩度とを同時に考えた場合の知覚的評価。黒白写真においては、印画紙の種類、現像液の組成や現像法によって、現像銀の黒さに徽妙な相違が生ずる。このわずかな相違を色調と称し、冷黒調、温黒調、純黒調などという。
視差
目、ファインダー、カメラのレンズなどの位置(視点)の相違によって、遠近の物体の見え方(写り方)に生ずる差。
CCフィルター
画像のカラーバランスの変換、光源の分光特性の不足を補うために用いられ、自光成分中、一部の色光を調節すると同時に残りの成分の色光の1つ、あるいは2つを透過する特性を有す。CCフィルターの名称構成例として、たとえばCC+濃度の100倍の値+色相。イエロー(青吸収)、マゼンタ(緑吸収)、シアン(赤吸収)、ブルー(赤と緑を吸収)、グリーン(育と赤を吸収)、レッド(育と禄を吸収)の6色のCCフィルターがあり、各色相とも各種濃度のものがある。色補正フィルターともいう。
自然光
光は横波の一種であるが、波の振動方向や強さが不規則な変化をしながらも平均上、すべての方向に振動面をもち、同じ強さのかたよらない光をいう。また人工光に対する対語としても自然光という。
質感
被写体そのもののもつ材質感(素材としての感じ)をいう。質感を写真的描写により表現することを、質感描写という。
視度
ファインダー、その他光学機器の接眼レンズから出る光線束が、収束または発散する度合。目でのぞいたとき、像の見える距離の遠近の度合になる。近視、遠視などの日の個人差に応じて調節する。光学系の焦点距離のメートル数の逆数(ディオプトリー)で表わし、+は収束光学系、-は発散光学系を示す。
絞り
光線束、光量などを制限するもの。レンズ系において、光線束を制限する開口絞り(明るさ絞り)、光学器械の視野を制限する視野絞り、光学器械において逆光を防ぐための遮光絞り、などがある。絞りの構造として、同心状に口径が連続的に変化するような構造の絞りをアイリス絞りという。
紗(しゃ)
ソフトフォーカス描写に用いるアクセサリーで、フランス紗という。薄い織物地を枠に張ったもの。撮影時にレンズ前面に用いた場合はハイライト部にフレアが生ずる。引伸しレンズ前面に用いた場合はシャドー部にフレアがはみだす。
写真
光、放射線、粒子線などのエネルギーを用いて、視覚的に識別できる画像を形成、記録することおよび記録したもの。
写真印画紙
紙を支持体として、その表面に写真綠ワを塗布した写真感光材料。
写真感光材料
感光剤を支持体(たとえば、フィルムべ−ス、ガラス板、紙など)に塗布または蒸着などの方法によって成膜したもの。
シャッター
感光材料への入射光線の通路を開閉し、ある時間露光するための装置。
シャッター速度
画面内の任意の1点が、露光されはじめてから終わるまでの露出時間。シャッター速度目盛りの時間は、レンズが開放の状態でシャッターを切ったとき、感材面の受ける光量が、開放絞りでいくらの露光時間に相当するかを示す。実際に光が作用する時間より短い(シャッター効率を乗じた時間)。
シャッターチャンス
被写体を十分に表現し、適確にとらえるためのシャッターレリーズする(シャッターを切る)決定的瞬間をいう。
収差
光学系(電子光学系を含む)によって結像する際に発生する像の欠陥で、物体に対応して生ずる像の理想像からの幾何光学的なズレ。
周辺光量
光軸に対して、レンズ系への入射光が斜めの場合、周辺部への光量は中心部と異なる。また、周辺光量は、コサイン4乗則に従って低下する。
順光
メインライトを撮影者(カメラ)の後方よりとったライティング。ライトポジションが水平方向セントラル〜オフセンター、垂直方向レベル〜ハイ程度のライティングをいう。
焦点
光学系において無限遠物点に対する共役点、光軸上の焦点を軸上焦点、光軸外の焦点を軸外焦点という。物体空間で光軸上に無限遠物点がある場合の焦点を像焦点といい、像空間で光軸上に無限遠物点がある場合の物体空間の焦点を物体焦点という。物体焦点を前側焦点ともいい、像焦点を後側焦点ともいう。
焦点距離
光学系の像主点から像焦点までの距離。無限遠にピントを合わせたとき、レンズの光学的中心から焦点面までの距離をいう。記号はf。JIS B−7124焦点距離に関する規格としては、通常、絞りをF5.6とし、550nmにピークをもつ緑色光を用い、コリメーターによって測定される。
焦点深度
写真レンズの特性の1つで、任意の被写体にピントを合わせたとき、そのフォーカスポイントの前後ではアウトフォーカスになるが、実用上、点として評価できる許容範周(許容錯乱円の大きさによってきまる)をいう。許容錯乱円の直径(mm)の例をあげると、35mm判:0.028、6×6cm判:0.050、6×7cm判:0.056、6×9cm判:0.064。
照明比
被写体を照明する光の、主光線の当たっている部分の照明の強さと、陰影部の照明の強さの比。たとえはスタジオで、同一の明るさの電球を同距離から、1つを主光線として斜め上方から照明し、他を陰影部照明光としてカメラの方向から照明すると、主光線を受ける部は両電球の光を受け、陰影部は主光線を受けないので照明比は2:1となる。主光線が2倍の強さなら、照明比は3:1となる。主光線の照明と陰影部照明の比をとり、初めの場合を1:1、第2の場合を2:1とすることもある。
ショートレンズ
明確な規定はないが、比較的広角な35〜100mm程度に焦点距離の変えられる、ズーム比の比較的少ないズームレンズ。
シリコン
ケイ素のこと。トランジスタやダイオードの半導体材料として用いられ、温度に強く、大電力用整流器、太陽電rとして利用される。たとえは、シリコンフォトダイオードは高速閃光測光用受光体としてフラッシュメーターやオートストロボに利用されている。
CFカード
Compact Flash Card(コンパクトフラッシュカード)の略称。多くのデジタルー眼レフ用のメモリーカードとして採用されている。大容量で書き込み速度が速いタイプほど高価。現在販売されているCFカードの容量は、主に32MB〜8GBまで。厚みが3.3mmの36.4TYPE Iと5mmのTYPE IIがある。
JPEG
Joint Photographic Experts Groupの略語で、画像のファイル形式のひとつ。デジタルカメラで撮影した写真は、JPEG形式で保存されることが多い。ファイルの大きさを1/10〜1/100程度まで圧縮し、扱いやすいデータにできる。拡張子は「.jpg」。
白とび
露出オーバーによって、明るく白っぽい部分のデータが、階調もなく何も再現されなくなっている状態のこと。白とびを起こしてしまった部分は、レタッチによって救済できない。
水中カメラ
水中での、写真または映画の撮影用に防水加工したカメラ。一般に既製のカメラを防水ケースの中に入れて使用するものと、カメラ自体が防水加工してあり、そのまま水中で使用できるものとがある。
水中写真
水中で撮影する写真の総称。潜水用具を着け水中カメラで撮影する方法、深海カメラによる深海の撮影その他がある。技術的問題としては、カメラおよび付属装置の水密耐圧、海水による光の散乱・吸収、水の屈折率によるレンズ画角の狭角化(空気中の約3/4)などの問題がある。応用面としては、海中生物、海底の調査、海洋資源の開発、あるいは趣味・娯楽などがある。
スカイライト
空光、天空光。空の部分からくる散光。また天空光の代わりのスタジオ用人工光。天井つり下げ式のつや消し大型反射傘に、ガラス球の頭部を内面反射鏡にしたスカイライト用ランプを下向きに取付け、完全拡散光としてスタジオライティングのベースとなるものである。
スカイライトフィルタ
紫外線を吸収するとともに、多少緑色光も吸収する機能を有するシャープカットフィルターで、主としてカラー撮影に用いられる。外見は多少、マゼンタを帯びたフィルターであるが、露出倍数は不要である。
スタジオ
仕事場、放送室など、広範に用いられるが、特に写真用スタジオの場合はタングステン光、蛍光灯、ストロボなど、写真用人工光源を利用して、写真撮影を行うことのできる作業場をいう。
ズーム比
ズームレンズにおいて、最短焦点距離と最長焦点距離の比をいう。
ストレージャー(ストレージ)
いっぱいになったメモリーカードから撮影データを転送し、貯めておく機器のこと。30GBや40GBといったハードディスクで、持ち運びできるコンパクトタイプのものが人気。
赤外写真フィルム
可視域より長波長(700nm以上)の赤外領域に吸収をもつ色素で分光増感した、それに相当する波長光に感度をもつ写真フィルム。もちろん紫色寄りの短波長部に固有感度をもっているので、黄ないし赤色のフィルターで固有感度を除去する必要がある。最大の感度を示す波長(たとえは820nm)をフィルムに付し、たとえは赤外820と称しトいる。
赤外線写真
赤外放射を用いる写真(JIS光学用語)。赤外写真フィルムおよび赤外撮影用フィルターを用いる方法が一般的であるが、このほかに、リン光写真のような間接的赤外写真がある。赤外スペクトルの研究、赤外線の透過効果を利用して、遠拒離被写体の撮影あるいは生物組織体の透過撮影、可視光写真と異なる判別力を利用して航空写真による森林・海洋汚染の調査あるいは司法鑑定、測温、その他の応用分野がある。
接写
クローズアップレンズや中間リングなどを用いて、レンズ自体(接写レンズを除く)の撮影至近距離よりもさらに被写体に近接する撮影法。また、像倍率1/10倍から等倍未満を、接写という場合もある。通常は、至近距離より等倍撮影までを接写という。広義では接写(狭義)=×1/10以上〜×1未満、等倍撮影=×1、拡大撮影=×1以上〜20倍程度、といえる。
絶対温度
Kelvinにより導入された、物質の特殊性によらない理論的温度目盛り(熱力学的温度目盛り)。絶対温度(K)=摂氏温度+273.155たとえは25.0℃は298.155Kと表わす。
セピア調色
画像銀をセピア色画像に変える調色法。通常は画像銀を硫化銀やセレン化銀などに変えて、セピア系に調色するハイポミョウバン調色、セレン調色、硫化調色などがこれに属し、これは調色後の画像による分類にもとづいている。
ゼラチンフィルター
ゼラチンを基礎材質とし、吸収成分として染料を用いた0.1mm程度の薄膜状のフィルターで、染料の吟味により、吸収特性の良好なものが得られる。波長フィルター、特にシャープカットフィルターに適している。特徴としては、吸収特性がよい、熱や湿度による退色や傷がつきやすい、平面性がわるい、などである。
ゼログラフィ
Carlsonの発明につづく研究初期では、光電導性と静電荷像を含むプロセスは、電子写真(Electrophotography)と呼んでいた。その後、1948年にこれらのプロセスにはゼログラフィという新しい名前がつけられた。これはギリシャ語から出たもので、この言葉の意味は「乾式に描く」または「乾式写真」である。このプロセスは帯電した表面を光電導性を利用して放電させ、静電潜像を形成させる現象、およびこの潜像に微粒子を電気的に吸引させて、物理的に現像する現象を基本として成立っている。
尖鋭さ
写真像あるいは光学像の、境界部の明りょうさを表わす用語である。その評価法としてはアキュータンス(acutance)がある。一般には境界像の明りょうさだけでなく、微細像の描写能力をも含めて鮮鋭度(sharpness)なる用語が用いられている。
鮮鋭さ
画像がシャープに見えることを鮮鋭さという。感覚的、主観的なものである。鮮鋭さの物理量が鮮鋭度である。
鮮鋭度
写真画像の微細構造を物理的に測定したときの評価尺度であり、各種の方法があるが、MTFによって評価することが一般的である。
前玉
光学系の最前部にあるレンズ、あるいはレンズ群。
潜像
露光その他により、写真感光層につくられた現像可能の、目に見えない像。ハロゲン化銀の場合は、数個以上の銀原子からなるとされている。潜像は元来、像としてとらえられた概念であるが、さらにこの像を構成している個々の現像中心をも潜像と呼んでいる。潜像分布、表面潜像などは後者の概念である。
潜像形成
光量子または粒子が感光゙料(多くの場合、ハロゲン化銀)に衝突あるいは吸収されることにより、感光材料を現像可能にすることをいう。ハロゲン化銀の潜像形成は、電子過程とイオン過程の両者を含む。
潜像退行
露光により感光性材料(たとえばハロゲン化銀)中に生じた潜像が、現像までの経時期間中に変化して現像活性を失う現象。潜像退行の程度(一定期間にどの程度に低下するか)を測定することは、その感光材料の基本的性質および形成された潜像核の性質を知る有力な手段である。たとえば、化学熟成の処方、露光条件などによって潜像退行の様子が大きく異なる。潜像崩壊ともいう。
全天候カメラ
全天候状態で使用を可能に設計したカメラ。防水、防塵性があり、水中での使用が可能な物もある。
増感
増感剤を用いることにより、写真感光材料の感光波長範囲を広げること(分光増感)、または固有感光域での感度を増大させること(化学増感)。前者の例としてはシアニン色素による銀塩写真の増感、ローズべンガルによる電子写真の増感、フルオレノン誘導体による感光性樹脂の増感などがある。後者の例としては銀塩写真の硫黄増感、還元増感、金増感、無水フタール酸による電子写真の増感などが知られている。そのほかに強色増感(超色増感)、超増感があり、また対立する用語として減感がある。
増感現像
フィルムに表示されている感度より数倍高い感度として撮影したものでも、適度の濃度の画像を形成するよう現像する方法。光量不足の場所での撮影、露出不足などの失敗の救済などの場合に用いる。一般にPQ処方を用い、現像時間を延長する。
相反則不軌
相反則に従わないこと。つまり、光化学反応においては、反応量は光の照度と照射時間の積、つまり照射光量に比例するという相反法則が成立することが多いが、この法則に従わないことを相反則不軌という。写真感光の過程においては、照度が強すぎても弱すぎても、相反則が成立たず、それぞれ高照度相反則不軌、低照度相反則不軌といわれている。高照度相反則不軌、低照度相反則不軌、それぞれの項を参照。
外型カラーフィルム
カブラーと発色現像主薬を感光材料の外から(現像液から)供給するタイブのカラーフィルムで、カブラーが乳剤層中に含まれている内型フィルムと対比される(図参照)。内型カラーフィルムに比較して、カブラーを含まないため膜厚が薄く、シャープネスがよいのが最大の特徴で、8mmなどの小サイズのものに利用されているい3つの乳剤層を別々に発色させるため(選択度光発色法)、下記のように処理操作は複雑である。黒白ネガ現像→赤色光反転露光→シアン発色現像→青色光反転露光→イエロー発色現像→白光度光あるいは化学的カブリ→マゼンタ発色現像一漂白一定着外式カラーフィルムともいう。
ソラリゼーション
写真感光材料において、過度の露光量を与えた場合、露光量の増大に対して写真濃度が減少する現象。
粗粒子
乳剤中に含まれるハロゲン化銀微結晶は、通常、直径が0.1〜2.0μくらいであるが、中にはそれよりも小さいもの(0.05μぐらいまで)も大きいもの(6〜7μくらい)もある。そのうち、比較的大きい粒子を粗粒子と呼んでいるが、相対的なもので、数値的にはっきりとサイズが規定されているわけではない。しかし一般には、撮影用として用いられる高感度乳剤に含まれる粒子という観点から、0.5μ以上のサイズが1つの目安である。
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