銀塩大好き(写真屋の銀塩写真通信)

銀塩リスペクトにいい時代が来たー

2009.2.22

フィルムからの銀塩写真とフィルムをデジタル変換した写真(銀写真)を混同させたのは、写真業界、カメラ映像機器工業会、メーカーにその責任があると思います。お店の客様でもその事が話題になり両方のプリントをスキャナーでデジタル化して部分拡大しその違いを見て銀塩写真の良さを再認識したというものでした。

その方はライカユーザーなのでレンズの調子が銀塩写真の頃そのものという感想でした。その時、同時プリントで失敗した写真を焼いてほしい事、露出の失敗もそのままでという要求です。その件は丁重にお断りしました。

特に露出に関して、平均して36exフィルムの15~20%位は上手な人でも揃っていないものです。プロの撮影でも緑の中の新郎新婦とか、神社仏閣などの古典建築の前の人物とかは濃度の調整値を入れなければいい感じには仕上がりません。2000年以前の顔認証はオムロンの顔認識技術も現在の技術ほど、高度ではなかった訳ですからその点は無理です。プリンター操作卓のCRTモニターに送るCCDカメラの精度も当時90年代の技術レベルですから無理もないでしょう。プリントする場合、やはり熟練した目視が必要です。

世の中にはバランス感覚が働くようで、近所のよく行くカフェで小さな写真の個展を開いている人が珈琲を飲みながら、あの頃全く手が届かなかったフィルムカメラがデジタルに世の中が向いてしまったので手に入るようになった。本当にいい時代になりました。としみじみ写真を眺めながら言っておりました。その様子を銀塩好きのカフェのマスターもニコニコしながら頷いておられました。

以前デジカメから入りフィルムと両方で撮り、今はもっぱら銀塩リスペクト派になった女性のお客様がおられます。ヤフオクでフィルムカメラは今安いよ、と伝えましたところ、この前早速、PENNTAX*istボディ ペンタックス最後の銀塩カメラを5000円で購入したそうです。

望遠レンズも、1/4000シャッターも使えるようになったので、写真の腕も上げたようです。神代植物園などで花をよく撮る人なので、更に行動範囲が広がりそうです。フィルムで撮りデジタル変換し自身のサイトにUPしているようです。花を撮るのでフィルムはリアラを使い、デジタル画像も気に入っています。

銀塩写真 B&W セピアに簡単にアプローチする方法としてKODAK BW400やイルフォードXP2など使いますとカラー処理のB&W風の銀塩写真が可能です。

また別なお客様はこうもいっています。フィルムで銀塩処理しないのであれば始めから、デジタルカメラで撮るからいいんですよ、ギザギザの写真はデジタルで撮るからいいんですと断言しています。視点を変えるとフィルムカメラはさらに面白い!

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