銀塩写真のプリント作業の前にデイリーセットアップというこのようなプリントを作ります。
突然、白い所が黒いものになったプリントが出てきました。その翌日プリンターのトラブルが起きました。ペーパーマスク動作異常です。
こちらの、トラブルの連鎖に付いて、メーカーのサポートセンターの社内のコンセンサスができていたのか、ヒューズの抜き差しとコネクターの抜き差しでPMドライバーの不具合の特定をナビゲーションしてもらいました。
同時にスキャナーデータ異常という基板に関わるトラブルが発生しました。基板のトラブルですから、結構おおごとで、基板のメカニカルの部分とデータ自体が、トラブル前と、基板交換後で変化します。
少し整理しますと、３段階のグレーは、デイリーセットアップと言いまして、プリンターのその日の状態を3段階のグレーで表します。今日のデータとリファレンスの基準となるグレーの差分を読み込ませて正しくデータの調整する仕組みになっています。
白く３段階の区切りの白い所が、黒くなるという事は、ペーパーマスクの縦方向の調子が悪いという証拠になります。
これがマスク?と思われルかも知れませんが、この２３型はロールになった印画紙を先に指定サイズに印画紙をカットして、吸引して移動させるベルトで短時間のうちに、このマスクの下に移動をさせて、コンマ数秒で露光する仕組みになっています。因みに以前使っていたプリンターの一九さんは、印画紙は後からカットするシステムでした。
案の定縦方向のPMドライバーを交換しました。このデイリーセットアップの重要な作業が出来なくなると、モチベーションが下がります。機械の信頼感が揺らぎます。故障箇所がはっきりしているので、部品交換で対処しました。この左側の基板がスキャナーコントロール基板になります。
次にスキャナーコントロール基板は大きな基板で、色調調整に影響します。当然プリントのアルゴリズムに影響します。操作卓の下の扉側にあります。金属のカバーで守られてはいます。しかしPCもこのような機械は非常に埃を嫌います。お店は、商店街に面していますし、1Fですから、空気の流れもありますので、日々埃との戦いでもあります。
先ずは、コンプレッサーで清掃します。次にコネクターの清掃と抜き差しをします。綿棒に接点復活材を付け清掃します。左下の１カ所ランケーブルのような形状のコネクターの処がカチッと音もせず抜けた箇所がありました。この事があったので、部品取りの機械からは、交換準備の為に事前に基板を外しませんでした。
３日間の連続修理で、普段はあまり、サービスマンの手配の話をしない方が、どうですか？手配しましょうか？と言ってきました。
単純計算で、ざっくり、諸々込みで一日12時間修理時間がかかったと仮定して、３日間で12時間×２万円=24万円の×３日分です。同業のある方が、PMドライバーに関わる修理で、ざっと見積をといい、言われた数字が160万円ときいております。
スキルを高め、サポートセンターの方々に多少嫌がられても、自身で修理するしかありませんね。今回も、修理の連鎖で、FD-1138というNEC製のフロッピーディスクの読み書きのトラブルが起きましたが、フロッピードライブを外して、ディスクを分解して、シャフトに魔法の接点復活材のスプレーの注入まで、即座に対処なんて事は、普通は対処してくれません。
ですから今後も基本 Do it yourself でやるしかありません。スキャナーデータが、接触不良で飛びましたので、調子が良かった時の日々のデータを直したドライブでFDから読み込み、今は快調に動いてくれています。
はじめてのお客様にサービスで時々WB99という、余白9.9mmのプリントを提供させて頂きますが、ペーパーマスクが動作してくれない事には、このプリントができません。
PMドライバーのメーカーも新型のプログラムに、旧型でも使えるようにしていますので、同型機のオーナーさんもご安心下さい。
