銀塩大好き(写真屋の銀塩写真通信)

印画紙が種類にも依りますが、3割くらい値上がりしているものが出てきました。

2014.3.2

ペーパーマガジンは、印画紙のサイズ毎に合わせてセットするようになっています。ウチでは、印画紙の紙幅が最小なのは89mmです。この印画紙は融通の効く印画紙で、ブローニーフィルムの ま四角写真・Lサイズ・HD・パノラマ が印画紙の送り長さを調整することによってできます。この印画紙だけでも35mmのプリントチャンネルが4種類あり、ブローニーは6×4.5 6×6 6×7 6×8 6×9 と必要になります。

さて 今回印画紙の値上がりが激しいので、極力影響を少なくする為には、印画紙の紙幅が狭い方が安くなりますので102mmも追加しました。画像のモノは、KGサイズの銀塩写真用のアナログ用印画紙です。KGサイズの場合15.2cmと言うのが、一般的です。短編は10.2cmですから、プリントを焼く場合俗称ですが、立て焼きと、横焼きという言い方をします。

写真屋の用語としましては、10.2cm×15.2cmがハガキサイズ(4×6inch) KodakはMサイズといって一般的に流通しています。FUJIFILMは名称に窮したのかKingでKGサイズになります。本来のハガキのサイズは138mm×100mmです。立に焼くと印画紙は10.2cmを使います。横焼きですと15.2cmを使います。15.2cmの印画紙の価格が値上がりし非常に高いので、新規で10.2cmの印画紙をマガジンに詰めました。

印画紙用マガジンの詰め替えは印画紙のガイドをセンター合わせて固定します。KGのハガキ以外につかい用がないので、今まではやりませんでした。しかしブローニーでハガキサイズは請けていないので、ハガキサイズのだけの使用目的になります。印画紙サイズを増やしますと、99しかプリントチャンネルがありませんので、ペーパサイズ毎にプリントサイズを多くしたくないので、何かを消すしかありませんので、極力増やしたくない訳です。

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余談ですが、郵便の法律でハガキの重さが6gと決まっているため、年賀はがきは特別薄い印画紙をハガキを張り合わせて作っています。そうしますと、ハガキの重さが6gをオーバーしますので、XY軸をカットして6g以下になるように製品化しています。

昨年末から印画紙価格が上がっていますので今後4月には消費税とともに価格転嫁する所が多くなるでしょう。

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正常にプリントをする場合、乳剤ナンバー変更という操作をします。それは、操作卓に濃度計(デンシトメーター)というものがあります。そこで正しくグレーになるように測光する構造になっています。102mmの印画紙の情報がないため、今回は記憶にない程、7回の測光をしました。

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銀塩写真の印画紙に記入しているのが補正データになります。順番に見てゆきますと無彩色が如何に重要かという事が分ると思います。正確に数値を出してくれます。ニュートラルに印画紙の設定が出来たところからのスタートになります。

コンスト(コントロールストリップ)という作業で、フィルムと印画紙のバランスを確認することも重要です。この作業をクリアしなければ、その現像機が自分善がりで、独善に陥る危険性があると言う事にも繋がります。正しい基準が、リファレンスであり、それが日々油断が出来ないものであり緊張感がある仕事です。

銀塩写真は、フィルムと薬液と印画紙の三味一体で微妙なバランスをとって出来ているものです。

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