銀塩写真のこと

弊社の現像処理についてのご案内です

お客様がどのような方法で現像しているのだろうという疑問が少しでも解決できれば良いかなと考えております。
俗にいうクイック現像ではありません。
「15分でフィルム現像+プリントまで仕上げます。」という宣伝文句の場合、C-41 RA・C-41Bという方法でフィルムの水洗処理行程のところを薬品処理で仕上げ、乾燥まで処理します。ですからプリントまで15分で仕上がります。
それに対し、当店で使っておりますQSF-V30という現像機は、発色現像(3分15秒)・漂白(1分)定着2升2分・水洗・安定リンス3升・乾燥
フィルムの長さにもよりますが14〜15分の時間を要します。
フィルム現像後、紙焼きに移ります。

ペーパープロセッサーという現像機でフィルムにハロゲンランプで露光し、プリント処理します。デジタル機ではスキャナーという機械でフィルムを01のデジタルデータ化をしてデジタルデータをプリントします。
一般的に銀塩専門のプリンターでデジタルデータからのプリントがこちらのQSS23型はできません。
露光からプリントまでおおよそ4分かかります。

クイック処理で設計されておりませんので現像温度を上げて処理する行程はしておりません。
銀塩写真とはいうもののフィルムにも印画紙にもほとんど銀は残ってはおりません。
脱銀処理の行程で黒白とは違い銀は残っておりません。
写真の廃液は20数年同じ業者に依頼しマニュフェストを記録し処理してもらっております。
業者は再処理してリサイクルしております。

QSS23型のパーツを探しています

弊社は銀塩写真プリントにQSS1501型、QSS1901型、QSS2301型に入れ替えました。23型の特徴は、ミニラボ機としては、A3までプリントが出来ます。20世紀中にメーカー製造は終了し、2008年3月に、メーカーサポートが終了しました。パーツのストック部品はあります。しかし無いパーツも沢山でてきております。
その中で、35mmからのA3プリントが可能な、固定焦点レンズも探しております。また、今後様々なパーツも不足するかもしれません。

QSS23型オーナーで、使用していないストックパーツをお持ちの方は、お譲りください。
また、機械入れ替えの最新情報をご存知の方は、お知らせください。よろしくお願い致します。

2012年5月26日に部品取り用のQSS2301型を同業者のご協力で、提供していただきました。誠にありがとうございます。
しかし、必要な部品を全て保存している訳ではなく、ブローニーフィルム用の6×6ネガマスク・35mmからの小半切用レンズ H-018134・ブローニーフィルムから小半切を引き延ばすレンズを現在も探しております。
引き続き、情報をお待ち致しております。

ネガカラーフィルムの正しい銀塩写真の作り方

銀塩写真の現像機は色々な名称で呼ばれています

銀塩プリンタ

20世紀末ネガカラーフィルム(使いっきりカメラを含む)はミニラボ(写真店)取次所etcに依頼して写真(プリント)にしていました。ラボ内では現像機でフィルムを現像後、フィルムにハロゲンランプでネガに光を当て印画紙に露光して写真にしていました。この方式が銀塩写真といいます。21世紀に入りデジカメが急速に販売をの伸ばし21世紀に入りほぼ写真機械メーカーもデジタルデータをレーザー光で露光するデジタルプリンタのみとなりました。写真機械メーカーはデジタルプリンタ導入するとフィルムもデジタルも両方プリントできると説明し販売を伸ばしました。

デジタルプリンタはフィルム現像機で通常の現像したものを一担デジタルプリンタの操作卓にあるフィルムスキャナーでスキャニングしてフィルムをデジタルデータ化したものをプリントしています。
前世紀に業界団体がExifなどの規格でL判は大凡150万画素ときめたため昇華印刷などもおしなべて同様のデータ量です。日本では写真のユーザーが89mm×127mmのL判を利用しますのでアルバムに残す写真も一番多いのです。
大切にしている写真が影響が大きいと思われます。比較写真のように銀塩写真のプリンタで焼いたものに比べても見劣りします。アルバムに残された写真は思い出の宝物です。例えば遺影写真に二次利用したとしましょうその人物にトリミングするとはっきりと品質の低下を確認することができます。
フィルムからのデジタルデータへの変換は利便の点からみても必要な事ですが、どこからかバイアスがかかるのか35mmのフィルムの情報を記録する為には150万画素は小さすぎます。日常では品質にとりたてて注目されていないようですが大切な局面で落胆させることとなります。専門店の信頼を裏切ることなりかねません。
フィルム専用の現像機から作られるのが銀塩写真で、デジタルの現像機でできるデータからのものは銀写真です。フィルムに光線を当てて得られる写真とフィルムをデジタルデータ化してから得られる写真の違いはさらに細部に現れます。輪郭補正、コントラスト調整、彩度の補正、肌色補正etcこれらが自動的に処理されることが多いのです。

写真利用者の無関心からなのか業界団体がイージーな基準で始めてしまったのかは分りませんが、デジカメの画素がUPしておりますので是非、フィルムからの高画質L判の様な高品質な基準を大いに期待したいのです。

一般に写真と言われているものを詳細に品質を見た場合、日常生活で濡れた手で触った場合とか、爪が写真に当たった場合指紋の汚れetcの対処方法の簡便さを総合的判断が必要なのではないでしょうか。

本来、銀塩写真とは違った処理方法ですが、インクジェット、昇華印刷、ゼログラフィ、etcで得られるものを全てを写真という呼び方をしているのが現状です。

フィルムで撮影したものは何故、専用の現像機でする方が良いのでしょうか。

フィルムで撮影したものはデジタルに変換しないでプリントするのがよりフィルムの特徴が現れ綺麗にプリント出来ます。
弊社では激減中のハロゲンランプ式でフィルム専用のプリンタでプリント処理しております。

写真店でデジタルプリント専用の機械はフィルムを一旦デジタル変換してデジタル処理加工してからプリントしています。
フィルムに直接ハロゲンランプなどで露光してプリントしたものを銀塩写真といわれています。デジタルに変換してレーザー光などで露光する写真表現は銀写真という正確な言い方が徐々に増えてきております。

デジタル デジタルプリント デジタルプリント デジタルプリント
ジャギーが出ている 輪郭補正がきいている
灰色にしまが見える
線や葉にジャギーがある
アナログ アナログプリント アナログプリント アナログプリント
ジャギーはない 輪郭は滑らか 線や葉にジャギーはない

フィルムカメラは決して劣ってはいません。

大量広告とマーケット操作ですみっこに追いやられたのです。当時のフジフイルムの代表取締役・CEO古森重隆さんは2006年2月の『富士写真フイルムの写真事業の取り組みについて』という文章の中で、いみじくも言っています。
銀塩写真はそのすぐれた表現力・長期保存性・低廉な価格、取り扱いの手軽さと、現像プリントインフラが整備されている点で、デジタルに勝る優位さもあり、写真の原点ともいえると言っています。

先ほどのポジフィルムやネガフィルムからのデジタルスキャンでLサイズプリントでは約150万画素のプリントです。ネガからフィルム銀塩プリントをした場合、約800万画素あるとフジフイルムは言っています。
デジタルカメラの画素がどんどん上がっていますが、デジタルプリントLサイズには画素データとしては反映されません。善意の勘違いでマーケット操作の巧みさで、誤解しているのです。デジタル専用のプリンタでLサイズでは300dpi〜400dpiのインターフェースです。
弊社の銀塩プリンタは4切・4切ワイドは固定焦点レンズで今でもプリントしています。大切なカメラで撮影したフィルムは、生フィルムを一貫管理した体制の現像・プリントをお奨め致します。折角のブローニーフィルムで撮ってもデジタルスキャンしてレーザー光でプリント処理ですとあきらかに劣っています。

フィルムで撮り、現像し、プリントするという事とは

ネガフィルムはフィルム専用の現像機で!

ネガフィルムはフィルム専用の現像機で処理する事によりフィルムを微粒子フィルム、高感度フィルム、で撮った時の雰囲気を余す所なく表現します。フィルム自体の膜面の構造もダイレクト光用に多層膜構造になっています。

コントロールストリップ

プロとして最良の仕上げのプリントを作る責任

  1. ネガフィルムからは最良のプリントが可能です。
  2. フィルムを一旦デジタル化しない上質なプリントが可能です。

ネガフィルムは現像し、ネガも残して、ネガフィルムの知識やデジタルプリントとの違いも含め、ユーザーに説明する事はプロとして尊敬に値します。

ナチュラルである事。それはネガフルムに直接露光してプリントします。わざわざデジタル加工し、品質に変化がみられるという事は、医療や食品偽装の例を出すまでもなく、報酬や・代価に見合った説明をして納得していると、良いのですが、一方的にプリント品質の説明責任を過去まで、遡ってその責任を問われる事を、望まないと思います。

マルチパーパスといって何でも万能に処理可能というものが多くなりましたが、そこには本来の大切な特徴を切り捨ててじっくりとモノをみる姿勢までも置き去りにしているのではないでしょうか。専門家であれば利用者に違いを含め充分な説明しなければ専門店としての信頼感まで無くしてしまいます。

フォーカスチャート
ネガシート