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人それぞれの究極の写真とは? そこから生まれた、『思い出のあなたへ』を検索

2012.9.9

長く人物写真を撮っていて、お客様それぞれの究極の写真があるのではないだろうか?そして結論的に辿り着いた思いそれが、『思い出のあなたへ』です。

ある時お客様が、杖をつきリューマチの病をおして、漸くたどり付いたという感じでお店にいらっしゃいました。やおら、バックから5枚の自身の気に入ったスナップ写真を見せてくださいました。何れも集合写真だったり、黒留袖の着物のスナップ写真だったり、観光地の記念写真です。全て、お顔が小指の爪程の大きさです。

これらの写真のどれかから、私の遺影にして作って下さい。流行の終活(終末整理)というものでした。5倍のルーペで、一枚ずつ写真を確認して頂きました。4切りの遺影写真だとするとおそらくお顔を10倍位以上の大きさに拡大しますと、残念ながら、お客様のイメージとは、ほど遠い写真にしかならないのでは?

と、ご病気をおして来て下さったお客様に心を鬼にして申し上げました。

そして、間髪を入れず、スタジオまで歩けますかとお尋ねしました。普段からその位なら、大丈夫ですよというものでした。

であれば、今は黒いブラウスですが、ご自身の撮影したお顔から、黒留袖の写真と合成して、気に入った写真にすることができますけれどどうしますか?

お時間はありますか?とお聞きしましたところ、それでは、そちらでお願いします。

という事になり、撮影後ご自身のお顔のご病気と加齢で気に入らないところの全てを対象に、額の広さ、目の大きさ、瞳の色、鼻の長さ、唇と口角の上げ、顎のライン、肌の色、涙堂の下のたるみ、etcをお客様の要求を全て、バランスを考えながら10分位でお作りしました。自由に直してくれる写真屋さんてあるんですね! と興奮と感激の声。

お客様とお話ししていて、亡くなられたご主人と金婚式で撮ってもらった都内の有名スタジオの写真が私は大嫌いで、主人はその時の写真を遺影に使いましたが、私は見たくもないので、私一人の写真は焼却 処分しました。

私の気に入ったようにしてくれる所が、こんなところにあるとは思いませんでした。といって頂けました。

またある時、94歳の別なお客様は、スタジオでお撮りした写真を額に入れて、写真を裏返しにして、足が不自由なので、うちのお店の閉店後、自宅まで届けてほしい 家族に気づかれないようにと言われ、3階のご自宅まで届けたこともあります。

人にはそれぞれ、ご家族に対しても、人に言われぬ思いがあります。気に入った写真があってもいざ、遺影にするには難しいものばかりです。その時スタジオで、現在のお顔を撮影させて頂き、ご自身の『思い出のあなたへ』

気に入った自身の思い出のあなたへとタイムスリップしたような、仮想空間の中でお作り致します。

ミスチルの歌の歌詞にも『思い出のあなたへ』、あみんの歌の歌詞にも『想い出』という歌詞があるそうです。

Google検索しますと、その下の方にアクティブスタジオの『思い出のあなたへ』の検索があると思います。

一度ご覧になって下さい。

21世紀になり只単に綺麗に撮るから、更に一歩前進して綺麗にお作りするという、協同作業の時代に入ったのかもしれないという近況です。